慢性的な人手不足に悩むIT業界。まさに猫の手も借りたい状況なのだが、さすがに猫の手じゃ何の役にも立たない。
以前なら30歳で未経験ともなるとなかなか採用される事もなかったが、最近では30~35歳くらいまでなら未経験でも採用されるケースが多い。
では30歳業界未経験でIT業界にSEで転職したら収入は上がるのだろうか?
30歳未経験で採用される会社
30歳で業界未経験となれば採用してくれる会社は限られる。
大手のSIerやソフトウェアを開発販売しているメーカーでの採用はほとんどあり得ず、採用する会社はほとんど派遣会社だろう。
派遣と言っても登録しておいて仕事がある時だけ派遣されるいわゆる一般派遣ではなく、正社員として採用されて、その後他の会社に派遣として働きに行く特定派遣タイプの会社が多い(※平成27年の派遣法改正で特定派遣という名称はなくなっている)。
なので入社後しばらくは「待機社員」という立場で会社で研修を受け、数か月後客先に派遣されて仕事をこなすという形。
このケースの場合、会社のメイン収入は派遣フィーなので、あなたの給料と契約料の差額が会社の利益になる。
30歳未経験者の派遣契約料が高額なわけが無く、当然あなたの給料もそれほど上げる訳にはいかない。
なので大学新卒の給料と同額程度が相場だろう。なので月給20万円程度が30歳でIT業界未経験の相場と考えられる。
30歳未経験が収入をあげるためには?
30歳未経験でIT業界に入ったのなら、ある程度経験を積まなければならない。
その際に注意したいのは、あまり軽微な業務を続けていると経験値が上がらず、派遣契約料も上がらないということ。
軽微な業務というのは何か?というと、アラームが鳴ったら運用SEに電話する監視業務とか、データセンターの受付でアテンドするだけの業務とかそんな仕事。
もちろん、IT業界未経験の場合、大抵はそんな軽微な業務からスタートさせられるケースが多いが、その手の業務を3年以上続けていても価値は無い。
1年から2年経過しても派遣元の会社から交代の声がかからないようなら、自ら声を上げて経験値の上がる業務への変更を願いいれよう。でないと派遣契約料が上がらないため、自身の給料も当然上がらない。
うまい具合にいきなり経験値の上がる業務に配属されたり、1年程度で業務が変わり良い現場に配属されたら、最低でも5年程度同じ仕事を続けることを推奨する。
5年続ければ30歳未経験だったSEも35歳5年経験の立派な肩書のSEとなる。
そうなれば一気に売り手市場で自分を高値で売りつけることが可能となる。それまで辛抱できるか?出来ないかが?勝負の分かれ道と言ってもイイだろう。
資格は取っておいた方がいいか?
IT業界で何よりも重宝されるのは経験値。資格は残念ながら二の次だ。
とはいえ、配属された現場が暇な監視業務とかオペレータ業務という場合は、自信を次のステップに売り込むためにも資格は取っておいた方がいいだろう。
情報処理系の資格は一回取れば一生ものだし、受験料も安いのでお勧めだ。
特定のジャンルに特化したい。さらにお金にある程度余裕があるのであれば、CiscoやOracleの上位資格を取っておくと転職の際にも武器になる事は間違いない。
30歳で配属された業務がいきなりヘビーな業務で、経験値バリバリつくぜ!というのなら資格はそれほど必要ない。
スゲー単純なルーティンワークだぜ!というのなら逆に資格取っとかないと次に繋がらない。
資格が必要・不要と一律に決めつけるのではなく、自分が与えられた環境を分析して、資格の要否を考えるべきだ。
もちろんシステムアナリストとかの難関資格を取れるのであれば、環境に関わらず大きな武器になるはずだ。
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