知人にとあるシステムエンジニアがいる。
年齢は40代でなぜか昔のフォークシンガーのようなロン毛。
技術力はズバ抜けていてプログラムも書けるしネットワークも詳しい。DBも詳しいし、Windows関連に関してはスペシャリストクラス。
筆者がこの人には敵わないなぁと思った3人のうちの1人。
彼にとって幸せとは何なのだろうか?
仕事が全て
驚きの勤務日数
技術力が素晴らしく知識も豊富なため、プロジェクトではとことん頼りにされる。
かなり大規模なプロジェクトなのだが、彼がいないと潰れてしまうのでは?という程。
なので自然と稼働時間は多くなり、次第に休みは無くなる。
土日出勤は当たり前で、もう10年近くまとまった休みを取っていないらしい。
多い月は1カ月の労働時間が平気で300時間くらいまで行くが、個人事業主のためブラック企業と言われることも無い。
しかも300時間というのは会社で働いている時間のみであって、家で調べ物をしたり、家で準備をしたり、家の環境で検証したりという時間は含まれていないらしい。
つまりは365日プログラムやパソコン、サーバの事だけを考えて生きているのである。
独身貴族
当然のことながら40代の彼は独身貴族。
いつもヨレヨレの同じ服を着て、食事はコンビニのオニギリとコーラで十分。
お酒も飲まずタバコも吸わない。
旅行も行かない。趣味も無い。女性にも興味が無い。
彼はひたすらディスプレイに向き合い、己の全てをシステムに捧げている。
今しかできない事
筆者は常々「今しかできない事」に最優先に取り組むべきだと考えている。
例えば子育てをしようと思っても、ある程度の年齢を超えてしまったら子供を作る事すらできなくなる。
仮に子供が出来、子供の世話をしようと思っても、仕事に没頭してしまっていたら、あっという間に子供は大きくなってしまう。
激しいスポーツを趣味でやろうとしても、ある程度の年齢を超えれば難しくなる。
年を取れば若い頃出来たことが出来なくなる。だから今しか出来ない事をやっておかないと年を取ってから後悔する確率が高くなる。
仕事なんてぶっちゃけいつでも出来る。システムエンジニアの仕事は若くなくたって出来る。年を取ったって出来るモノ。
それを若い頃が仕事だけに全てを捧げてしまっていいのだろうか?
もし彼から仕事が奪われたら、彼はどうやって自尊心を維持するのだろうか?
今持っているものは、いずれ全て無くなっていく。
いろんなモノを持っていれば、仮に1つ無くなったところで、他のモノで代用する事は可能だ。
仕事一筋それは悪い事ではないし否定もしない。
だけど本当にそれだけで終わっていいのだろうか?彼の働く姿を見るたびにそんなお節介な気持ちになってしまう。
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