個人が家を買うためには住宅ローンは必須。
通常35年という長期ローンを組み、一生かけて払って行くもの。
オレは常々長期ローンはダメでしょという主義なんだが、周りはポンポンと長期ローンを組んで一戸建てだとかタワマンを購入して行く。
まぁそれが正しいのかどうか?身近な勝ち組と負け組例を紹介してみよう。
住宅ローンはありなのか?
住宅ローンの勝ち組
知人のI氏は、埼玉県の閑静な住宅地に一軒家を購入したそうだ。
当然35年ローン。
I氏が勤めるのは、古きよき時代の名残を残した日本の一部上場の大企業で、その会社の部長さん。
I氏の年齢はもうすぐ60歳。趣味はゴルフ。部長さんともなりある程度出勤の自由を与えられているI氏は年間50回近くラウンドを重ねている。
所有する車はベンツとかBMWとかど派手なメーカーではなく、ちょっとその下に位置する外車。あんまりど派手なメーカーだと部下達に嫉妬されるからね。
I氏は数年前に繰り上げ返済を重ね住宅ローンは定年退職前に既に払いきったらしい。
てことは、もうすぐ定年退職を迎えるがもはや悠々自適。
定年後は嘱託で再雇用されながら趣味のゴルフに磨きをかけ、年に数回は旅行に行くのが楽しみなんだそうだ。
なんでI氏はそんなに余裕なの?と思ったら、結婚はしているがお子様はいない所謂DINKSと呼ばれる家庭。
一部上場企業の部長さんで子供もいないのであれば、そりゃお金も溜まるわな。
住宅ローンの負け組
同じく知人のMさんは、40歳の頃二人の子供を持つシングルマザーと結婚。
結婚後すぐ自分の子供を授かった。てことで3人の子供を持つ中小企業のサラリーマン。
結婚後、埼玉県の東京都の県境あたりにマンションを購入。もちろん35年ローン。
Mさんの年齢は現在60歳。既に会社は定年退職となり、再雇用され嘱託として働いている。
そのため、収入は激減したが、なんとか雇用保険の高年齢雇用継続給付で食いつないでいる状態。
二人の子供は既に巣立っているが、一番したの子供はようやく大学を卒業予定で現在就職活動中。
住宅ローンはまだ20年近く残っている。
子供が自宅から通いローンのいくらかでも払ってくれれば助かるが、奨学金で大学に行かせたためそちらの返済で手一杯だろう。
まだ働けているうちはいいが、そのうち再雇用の期間も終わる。その後はどうやって稼いでいこう。
妻は専業主婦でいまさら働く気は毛頭ないらしい。
好きだったゴルフも当然止め、値上がりしたからタバコも止め、20年乗り続けた車も処分し、パチンコや競馬なんてもってのほか、旅行なんか10年前に実家に帰ったきり。
毎日自分でお弁当を作り、たまの贅沢は月に一度のカッパ寿司。既にお先は真っ暗だ。
住宅ローンを組んでいい人
前述の大企業に勤めるI氏は、そもそも子供を作る気すらなかったらしい。
大企業勤めでDINKSであれば、よほどのことでもない限り住宅ローンは重荷になることはない。
将来の資産計画はキッチリとやっていたのだろう。
一方のM氏は、40過ぎで再婚し3人の子持ち。自身が勤める企業は中小企業で年収は300万円程度。
こんな家計の人が住宅ローンを組めば、当然数十年後はこんな結末になるのは目に見えている。
ハッキリ言ってしまえば、こんな生活をしている人は住宅ローンなんか組んじゃダメ。辛い生活が待っているだけなんだから。
35年もの住宅ローンを組んでいいのは、I氏のように恵まれた環境を作り出せる人。
東証一部上場企業の数は約2000社程度。一方日本の企業数は400万社を超えるとも言われる。
つまりは、一部上場企業に勤める人の割合なんて、0.05パーセントくらい。
残りの99.05パーセント人は35年もの長期ローンを組んで家なんか買っちゃダメだよってこと。
身の丈にあった生活が、一番幸せなんじゃないかと。
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