システムエンジニア(以下SE)というと残業が多く家に帰れないイメージがあるかもしれません。
毎晩毎晩深夜帰宅で時には帰れない時もあり会社に寝泊りするだとか・・
実際のところどうなんでしょうか?
最近のSEの残業事情をお伝えします。
SEの残業
近年の状況
まずSEが残業が多いと言うのは完全なる思い込みです。
もちろん多い人達もいますが、キッチリと定時で帰れているSEが近年では多くなっているのが実情です。
その傾向は特に2016年以降顕著になっています。
もちろんその引き金になったのは、広告代理店最大手の電通の労災事件です。
あの事件以来、IT系の大手は働き方改革を推し進め、無理やりにでも残業を止めさせる様な施策を取るようになってきました。
N系の大手IT企業では、定時の18時以降パソコンがシャットダウンしてしまい仕事が出来なくなるようになっているようですし、その他の企業でも残業は申請が無ければできないようになるなど、一昔前からすると状況は大きく変わっています。
残業が多いのは?
とはいえ、残業が多く遅くまで残っている人達が多いのもIT業界の特徴の1つ。この文化はまだまだ変わっていなかったりします。
それでは、どんな人達が残業が多いのか?
ちょっと種類に分けて解説してみましょう。
開発・構築系
どうしても納期に追われる開発・構築系のSEは残業が過多になることがあります。
特に納期直前の数ヶ月は、ほとんど家に帰れない。
私の場合も大規模構築案件に関わっていた頃は、毎日帰宅は深夜。
土日も毎週出勤なんて事もありました。
とはいえ、その期間はあくまでも納期前の一時のお話。
大規模プロジェクトだと3か月から6か月程度続くこともありますが、短期のプロジェクトだと一瞬1か月程度激務が続くってこともありますね。
慢性的に残業で帰れないということはなく、納期を過ぎてシステムが正常に稼動し始めれば平和な日々が訪れます。
これからIT業界に入りたいと思っている人は、その辺りは安心下さい。
独身の中年SE
どこの現場にも主のような独身の中年SEっているもので、この人達は物凄い知識とスキルを持っています。
この手の人達は、元来パソコンが好きだったりゲームが好きだったりプログラムが好きだったり・・趣味と実益を兼ねている人達なんですね。
なのでスキルや知識は凄いけどコミュ力はかなり足りてなかったりします。
この手の人達は仕事が趣味みたいになっているので、帰ってもやることないんでしょうか?
最後の最後までずぅーっと会社に残っています。
この人達がSEイコール残業多いというイメージを作り上げたのかもしれませんね。
で、さらにこの人達はスキルレベルは高いんですが、ドキュメント作りとかは嫌いです。
だから手順書とか引継ぎとかちゃんとしないので、仕事が俗人化してしまうんですね。
だから何が問題が発生するとあの人に聞かないとわからない!
という状態を招いてしまうのです。
その人達からするとその状況をあえて作り上げて、自分のポストを奪われないようにしてるのかもしれませんが…。
周りの人間はいい迷惑なんですよね。
運用の仕事の人達
運用の仕事は、基本残業はありません。
システムが平和に動いてさえいてくれればという前提付きですがw
運用の場合、納期に追われるということはないので、ある期間だけ突出して残業が多いという事はあまりありません。
ですが、いざシステムに大障害が発生したり、壊滅的なバグが見つかったりすると、それこそ家に帰っているヒマなんてありません。
Yahoo!ニュースを見ていると、○○航空のシステムで大規模障害発生。
航空チケットの予約処理が出来ないだとか、○○銀行で大規模障害。
ATMサービスが一時的に使用不可というようなニュースを目にすると、他人事ながら胃が痛くなってきます。
大規模障害が発生したらまずは復旧を大優先し、その後原因調査、恒久対応、調査報告、なんて流れが待っています。
その原因が、ソフト的なバグなら開発ベンダーに丸投げでいいんですが、構築の瑕疵だとか、ましてや運用のヒューマンエラーだった日にゃもう最悪。
各関係者に頭を下げて、報告書を作成してメチャメチャ怒られ、再発防止策を考えて教育したりだとか、そうなると残業ばかりの日々が続いたりします。
私もあるシステムのDBが止まってしまい、復旧のために3日間家に帰れないことがありました。
運用の仕事は、平和が一番。いざ何か発生すると残業が多発する時もある。
そんなお仕事です。
残業代稼ぎたい系の人達
近年大手の企業は、残業時間に規制をかけ36協定を超えるような残業はほぼあり得ません。
ですが、中小企業の場合は、まだまだ36協定を甘めに設定し限界まで残業を許可している会社も少なくありません。
そんな会社に勤めている人達は、残業代が青天井に支払われるようです。
おそらく個人事業主契約なんでしょう。
裁量労働制でも無制限ってことはあり得ませんのでs。
なので、そんな人たちは仕事なんてなくたって遅くまで会社に残りずっと残業しています。
あるSEなんて、勤務時間の大半を喫煙所で過ごしてるんじゃないか?と思えるほど自席にいない人もいます。
そんな人達は間違いなく残業代目当て。
とはいえ、労基署の勧告も厳しくなってきていますので、今後そのような会社は少なくなることが予想されます。
ただ会社にいるだけで残業代が増え、給料が増えるなんておかしな話ですからね。
時代の流れでそのような残業は減るとは思いますが、まだそんなケースも残っているのはリアルのようです。
まとめ
働き方改革は、想像以上に浸透していて、特に大手は過度な残業を強いるようなことはほぼありません。
とはいえ、納期間際はさすがに慌ただしくなります。
その瞬間だけは労働量は多くなる。
これはSE、プログラマの宿命なのでこれだけは避けられないかもしれませんね。