IT業界のエンジニアが働く会社の多くはSESとか派遣をメインにしている会社です。
IT会社なんて言っておきながらようは人売りのビジネス。
長く常駐型のエンジニアをやってきた人の中には、もう派遣とかで客先に常駐するのはイヤだなぁ。
そろそろ自社で勤務したいよ。
と願う人も多いのではないでしょうか?
ですが、実際に転職活動をしてみればわかります。
常駐型のエンジニアが転職活動を始めると、大半のオファーは同じような派遣型の会社ばかりです。
そんな求人情報の中で派遣型の会社なのかどうか見極める方法をお伝えします。
派遣型の会社かどうか見極める方法
会社のホームページじゃわからない
おそらく多くの転職活動中の方は、求人サイトに登録しているはずです。
興味のある会社を見つけたらチェックを入れ、その会社の業務内容や評判をネットで検索する。
こんなルーティンの方も多いはず。
さらに多くの方は会社のホームページをチェックするはずです。
会社のホームページには、代表の言葉、会社の履歴、売り上げの推移、業務内容、求人情報、プライバシーポリシーなどが掲載されています。
だけど数多くの会社のホームページを見てみればわかりますが、どれも似たり寄ったり。
業務内容なんていかにも一次請けでシステム開発や設計をやっているように見えますが、その間には大きなSIerが入っていることがほとんど。
売り上げ情報が記載されてない会社もありますし、社員数が表示されてない会社もあります。
ですので、ホームページでは会社を判断することはとても難しいと思います。
ホームページに力を入れている会社もあれば、ほったらかしの会社もある。
どこにリソースを使うかは会社の方針ですので、ホームページは参考程度にしかなりません。
求人情報を分析する
ですので転職サイトの企業情報からある程度見極めていくといいでしょう。
たいていの転職サイトには、会社概要を掲載する欄があり、設立年数、資本金、従業員数、直前3期の売り上げは掲載されています。
ここの売り上げと社員数を見ればおおむねその会社がどんな会社かわかるはずです。
社員数100人で売り上げが5億の会社は、間違いなく派遣をメインとしている会社です。
社員数50人で売り上げが5億の会社は、派遣以外にも売り上げを上げられる可能性がある会社です。
社員数10人で売り上げが5億の会社は、派遣以外のビジネスで売り上げている会社です。
もちろん目安でしかありませんが、かなり的を得ているはずです。
さらにこんなことも見えてきます。
社員数100人で売り上げ5億の会社は、積極的に未経験者を採用している会社。
未経験者を自社の研修で育てて現場に送り込みますが、いかんせん経験値が低いため客先単価が安い。
この手の会社は、人材を集める能力があり、売り上げを積み上げる能力もありますが、利益は上げにくく、社員への還元も難しいため社員の出入りは激しくなる会社が多くなります。
社員数50人で売り上げ5億の会社は、SES業務と受託開発、もしくは自社で開発したソフトやツールなど派遣以外の売り上げもある会社。
さらにSES業務で常駐しているメンバーのスキルも高めで、客先単価も高めの会社。
ただ自社開発に特化する訳にはいかず、派遣だけという訳にもいかないどっちつかずの面も有している会社。
社員数10名で売り上げ5億の会社は、ゲームやアプリなどの開発に成功し、高利益体質を築いている会社。
この手の会社は伸びしろがあり、上場して一気に大化けする可能性を秘めた会社です。
その反面、後続の開発がコケたり、ブームが去ったり、情報漏えいなどの不祥事が発生したら一気に傾く可能性もある会社。
どんなタイプも一長一短はありますが、絶対に派遣はイヤだという人の目安にはなるはずです。
大手事業会社の社内SE
一応付け加えておきますが、常駐が嫌な場合、事業会社の社内SEという選択肢もあります。
ですが、常駐で好き勝手やってきたエンジニアが大手の事業会社の常駐SEに留まるというのは難しいんじゃないでしょうか?
まず転職活動するにも引き抜きくらいしか採用される可能性はないでしょう。
さらに大手だからと言って安心していると、収入は逆に下がる可能性もあります。
大手に転職したら外様組。
外様組がいくら頑張ったところで課長どまりが関の山。
それより上に行けない人は、50歳を過ぎた途端役職定年で年収ダウン。
そんな憂き目にあう可能性もあるのです。
まとめ
派遣はイヤ、SESはイヤという人は、こんな基準で転職先を選んでみてください。
ただ、長年SESで働いてきた人にくる優良なオファーは、同業のSES会社です。
それより上のレベルを求める会社は、あまりSESで働いてきた人を優遇しません。
ですので、あまり派遣はダメ、SESはイヤと決めつけないことをお勧めします。