IT業界の多くは、派遣とかSESとか準委任とかいろんな契約形態はあるが、結局は客先に常駐させて給料と契約金の差額で儲ける商売。
だからIT企業とか言っても派遣会社の場合、そんなにガンガン儲かるビジネスではありません。
その手の会社に勤めていて下記条件にすべて当てはまるという人は、今すぐ転職を考えるべきでしょう。
- 所属会社はほぼ派遣・SESしかやってない
- 年功序列の賃金で年間の昇給は数千円程度
- 終身雇用のため賃金カーブはゆるやか
- まだ年齢は40代になってない
- 還元率が60%を下回る
それでは一つずつ解説していきます。
目次
こんな派遣会社ならすぐ転職
1.所属会社はほぼ派遣・SESしかやってない
もしあなたの所属する会社が、派遣・SES以外に売り上げの柱がないのであれば最初の条件に合致します。
ソフトウェアの受託開発とかWEBサイト制作とかWEBサイト運営だとかアプリ開発だとか、その手の事業はホームページだけの話で、実際に自分の会社で作業している人がいない会社のことです。
そんな会社の売り上げは、ほぼすべて人材ビジネスです。
つまりは社員を売りに出し、その差額で儲けるビジネス。
これらの会社が悪いという訳ではなく、派遣だけの会社という場合は、自分が何歳になっても派遣先に出向かないと売り上げは立たない。
なので第一条件は派遣しかやってない会社かどうか?
2.年功序列の賃金で年間の昇給は数千円程度
派遣会社で年功序列の賃金形態を採用している!という場合、当然のことながらある程度の年齢にならないと給料は増えません。
つまり若いうちは高い単金で契約しているのに、自分の給料には反映されないという憂き目に合うのです。
しかし、これは先輩たちみんなが歩んできた道。
あなたもその道筋をたどるだけ。
でもそんなもん認めたくない。
自分の売り上げに見合った給料が欲しい!
というのであれば、二つ目の条件に合致します。
3.終身雇用のため賃金カーブはゆるやか
上述の条件とほぼ同じなのですが、派遣会社なのに終身雇用という場合、当然ながら賃金カーブは非常にゆるやかになります。
若い奴らは我慢し、ろくに働かないおっさん達がウホウホになるのが終身雇用。
もうすでに終身雇用はオワコン化してますので、派遣会社で年功賃金、それでいて終身雇用というのであれば、報われない期間が長くなるだけです。
4.まだ年齢は40代になってない
そしてここ大事。
あくまでもこの条件に合致するからすぐに転職を考えた方がいいのは、あくまでも40歳未満。
40代でも転職は楽勝だ!
と常々言っておきながら矛盾するかもしれませんが、そんなことはありません。
終身雇用とか年功序列の賃金は、ある程度の年齢になった人にとっては美味しいのです。
そりゃそう。
若い奴らは安い給料でこき使い、おっさん達が上澄みをすすっていく状態になっているのだから、40代以上は逆に状況を見てから転職した方がいい。
全然年功賃金のうま味なんかねぇ!
終身雇用なんてお題目だ!
というのが現状なら40代もさっさと転職しちゃいましょう。
派遣だけの会社、年功賃金、終身雇用、40歳以下。
このキーワードがすべてそろったら最後の条件を見ていきましょう。
5.還元率が60%を下回る
派遣マージン率とか還元率とかの言葉を使いますが、ようするに自分の売り上げからどれだけ会社が引いているか?
という目安の数字。
これを知るためには、まず自分の契約金を聞き出してください。
中には教えてくれない会社もあるそうですが、上司とか同僚とか営業にそれとなく聞けば、意外とアッサリと教えてくれるものです。
自分の年収割ることの契約金額かける100の割合が60%を下回るようならすぐに転職を考えましょう。
私が30代前半の頃の数字はこんな感じでした。
年収330万円 ÷ 契約金636万円 ×100 = 約51%
こんなに搾取されている会社でしかも賃金カーブはゆるやか。
40過ぎても報われそうにないとなればそりゃ転職するわ。
どんな会社がよいか?
どうせIT業界は派遣・SESばかりです。
メーカーに行きたいとか社内SEになりたいという強い思いがない。
IT業界の派遣、SESで生きていくぜ!
と決めたのなら還元率はなるだけ高い方がいい。
早いうちに転職しておけば、10年間で収入は1千万円程度違ってくることもあります。
だからこのような還元率の高い会社に転職しましょう。
こちらの会社なら還元率は70%を超えるはずですので、先ほどの収入で見てみましょう。
契約金636万円で還元率70%ならば、年収は445万円です。
なんと年収が100万円以上も増える結果となりました。
先ほど年収は1千万円程度違うと言いましたが、ご存知のように経験値が上がると契約金は上がります。
10年経って契約金がどんどん上がっていけば、年収もその分上がっていく。
となれば10年で1500万円以上の差が出ます。
ワンルームマンションが現金で買えちゃうくらいの差なのです。
すべての条件に当てはまっている!という人はマゴマゴしてちゃいけません。
早く動けば動くだけ、自分の取り分は確実に増えていくのですから。