IT業界未経験者は派遣社員からスタートするとイイかもしれません。
ちなみにここでいう派遣社員というのは、旧特定社員のように正社員雇用のタイプではなく、純粋な登録型の派遣社員のことです。
実際、私の知人のエンジニアは派遣からスタートして、徐々に経験を積み、数年前誰もが知っている一部上場のIT企業への入社が決まりました。
こちらにある通り、3年も経験を積めば立派な経験者。
ですので、最初の数年間は派遣社員という選択肢も視野に入れてみてください。
目次
派遣のメリット
1、いろんな仕事を経験できる
派遣の場合、いろんな会社で仕事することが出来ます。
登録型の派遣、特に大手の派遣会社の場合、クライアントの数が半端ない。
通常の正社員型のいわゆる特定派遣の会社とは、取引している会社の数が違いますので、膨大なデータベースの中から仕事をチョイスすることが可能です。
一昔前は、なかなか仕事が回ってこないという時期もあったようですが、ご存知のように人手不足。
しかもIT業界は猫の手も借りたい状況ですので、仕事は山ほどあるはずです。
もし経験の浅いうちにいろんな仕事を経験しておきたいのであれば、短期案件を細かく繋いでいけばかなり視野を広げることが出来るでしょう。
2、責任を負わない
派遣社員は、原則派遣契約の際に締結した業務以外の仕事をする必要がありません。
ていうかしちゃいけません。
派遣先もやらせちゃいけないんです。
ですので、派遣先から理不尽な無茶ぶりとかが降ってきても、これは私の業務の範囲を超えています。
どうしてもというのなら派遣元に交渉してください。
とキッパリ断ればいいのです。
今、どの会社も派遣社員の取り扱いにピリピリしています。
昔ならそんな正論は真っ向から叩き落されたかもしれませんが、今のご時世派遣とモメたりするととても厄介なので、ちょっと文句言えば相手は引き下がります。
自分の範囲だけやっていればいい。
精神的にゆったりした気持ちで仕事を続けられるのは派遣の大きな利点です。
3、イヤな仕事は断れる
自分に合わない業務を紹介されても、そんなものは受ける必要がありません。
極力自分のスキルにマッチした案件を選ぶことができる。
これ派遣社員の特権。
仮に派遣先に常駐してみて、数か月後やっぱり自分に合わないな?とか派遣先の奴スゲー嫌な奴なんだけど!てな場合は現場を変えてもらえばいい。
もちろん、期間を定めた契約の場合は、今すぐ解除という訳にもいきませんが、正社員のように我慢する必要なんてありません。
4、経歴が汚れない
派遣で就業先を転々とすることは、転職とは違います。
ですので、転職回数が気になる人は最初のうちは派遣の方がいいでしょう。
履歴書には何年から何年までの間は派遣社員として各派遣先へ配属と記載すればいいですし、職務経歴書は案件単位で記載すればいいので、経歴が汚れるどころか、経歴に箔をつける効果もあります。
5、勤怠に融通が利く
派遣社員はたいてい時給契約です。
ですので、基本働けば働くほど収入は増えますし、休む時も派遣先の許可さえ貰えれば普通に休みを取れます。
正社員の場合は、例えば客先が創立記念日で休みなんて日は、有給休暇を派遣元の会社に申請して休むことになります。
夏休みだって会社が定めた日数しか取得できない。
でも派遣社員は、自分の収入を調整すれば好きに休むことが出来ます。
6、自宅から近い職場を選べる
派遣で働くのなら無理して遠い現場を選ぶ必要はありません。
出来るだけ自宅から近い現場で仕事を見つけてもらいましょう。
正社員の場合は、会社の都合に合わせなければいけません。
中には遠方の現場に配属させるために、引っ越しを薦められることもあるようです。
7、面倒なしがらみがない
派遣社員には、上司からの指示だとか、会社の帰社日とか会社のイベントとか面倒なしがらみはありません。
派遣先のプロパさんの言う事だけをしっかり聞いておけばいいのです。
若いうちは人間関係を円滑に回す能力は備わっていない人が多いので、しばらく派遣で過ごせば気楽に過ごすことが出来ます。
派遣のデメリット
もちろんメリットばかりじゃありません。
デメリットもいくつか紹介しておきます。
まず最も大きなデメリットは、仕事がなくなると収入がなくなるということ。
これは経験を積むためだと割り切るしかないでしょう。
また、ITのエンジニアとして経験を積みたいのに、まったく関係ないような仕事ばかり紹介されるという懸念もあります。
コールセンターの電話対応だとか、データ入力業務だとかだとあまり経験にはなりません。
それ以外にも社会保険の問題や正社員以外の経歴を低く見る会社もあるというようなデメリットもあります。
まとめ
あくまでも派遣社員の方がいいのは、若い時期にITのエンジニアとして経験を積むという目的であればというお話です。
登録型の派遣社員は、一家を支える大黒柱的存在の人とか、ある程度の年齢を重ねてしまった人には不向きです。
ですが、若くて未経験だけどエンジニアとして就業したい!という人の窓口としては最適です。
いきなり正社員になってしまって、低い評価で入社するよりも、まずは派遣で経験を積んで狙っている会社に就職を狙う方が目標へと早くたどり着けるはずですので。
IT業界へ転職を考えている人は、まずはいくつかの派遣会社に登録しておくことをお勧めします。