2006年ごろから急激に普及し始めたクラウドコンピューティング、略してクラウド。
今インフラエンジニアの求人情報を見るとAWSとかAzureとかクラウド情報が満載になってます。
つまりは、それだけAWSとかAzureを扱う案件が増えているという事。
これからのインフラエンジニアにとってクラウドの知識は必須になっていくのでしょうか?
クラウドスキル
クラウドは必須?
結論から先に言えば、間違いなくクラウドスキルは必須です。
てゆーか、これから先インフラエンジニアで生きていこうという人は、クラウドを無視してたら生き残れなくなるでしょう。
それほど世間のインフラ化は進行しています。
一昔前のインフラエンジニアといえば、提供するサービスに合わせたサーバをサイジングして、それに準じたネットワーク機器を選定して、回線の契約をして、データセンターの契約をして・・・そんなもろもろの手間をかけてようやくその上にアプリを乗っける事ができる。
それがインフラの仕事でした。
でも今の時代、AWSとかAzureを使えばそんな手間は一切不要。
サーバも共用、ネットワークも共用、回線も共用、ストレージも共用、ロードバランサーもファイアウォールも共用。
ぜ~んぶクラウド環境側で用意してくれる。
あとはそれらのサービスを自社が提供するシステムに応じて組み合わせればインフラ環境は完成。
スタート時の費用もかからないし、保守費用だっていりません。
ランニングコストだって使った分だけ支払う従量課金制。
そりゃみんなクラウドに切り替える訳です。
こんな時代なのにクラウドから目を背けるエンジニアは、相手にもされなくなるでしょう。
これからはクラウドのスキルや知識があるのが当たり前。
そんな知識がある人がインフラエンジニアと呼ばれる人たちです。
どんなスキルが必要?
それではこれからのインフラエンジニアに求められるクラウドスキルって何なのでしょうか?
クラウド上でサーバを構築した経験?
クラウド上でサービスを運用した経験?
クラウド上のネットワークを構築した経験?
もちろんこれらの実務経験もとても重要ですが、もっと企業側に欲しがられる人材は他にいます。
クラウド上のサービスを選定・提案できる人材です。
例えばこれまでオンプレミス環境で構築していたシステムをクラウドに切り替えたい。
というとき、既存のシステムの特徴を吸い上げ、どんなクラウドサービスが適しているか?
どのように組み合わせれば低コストを実現できるか?
最適なクラウドソリューションは何なのか?
そんなクラウドのコンサルティングを出来る人材が最も必要とされる人材です。
とはいえ、なかなかクラウドに触れる機会がない。
自宅でクラウドをいじるくらいはできるけど、サービスと比較したり検討したりした経験はない。
という人たちは、自社のシステムをどうすればクラウドで低コスト化できるのか?
このような目線で各クラウドサービスを見てみることをお勧めします。
この何百万円のロードバランサーをクラウドに移行するといくらになるのか?
ライセンス料がバカ高いあのDBをクラウドに移行すればいくらで構築できるのか?
身近なところからクラウドを見ていくと、意外とクラウドが身近になるかもしれません。
オンプレミス環境は無くなる?
今後は昔ながらのオンプレミス環境はなくなってしまうのでしょうか?
これだけクラウドが便利で低コスト化されれば、すべてなくなってしまうと感じてしまうかもしれません。
ですが、おそらくオンプレミス環境が完全になくなるということはないでしょう。
まず官公庁などの国のシステム基盤、特に基幹システムはなかなかパブリッククラウドには乗っけにくい。
大手企業の基幹システムもすべてクラウドに切り替わるということは無いでしょう。
クラウドは、便利なのはいいのですが、その分中身をすべて見ることは出来ません。
ブラックボックスの部分が多いだけに、すべてをゆだねる訳にはいかないのです。
ですので、オンプレミス環境は今後も残るのは間違いありません。
とはいえ、オンプレ環境が減ることはあっても増えることはないでしょうね。
クラウドの資格は必要?
AWSやAzureでは、以前のCiscoやOracleのように認定資格が実施されています。
これだけのクラウドブームですので、資格は取得しておいた方がいいのでしょうか?
正直現状の転職市場から見るとAWSとかAzureの資格の価値は微妙です。
プロジェクトマネージャーとかシステムアナリストとかCCIEのような持ってるだけで「おっ!」となるようなレベルではないということ。
ですので、クラウドの経験がある人が、自身の経歴に箔をつけるために取得するのは有効です。
ですが、全くのクラウド未経験の人が資格を取得したところで、自身のキャリアをアップするほどの価値はありません。
とはいえ、今までクラウドの経験がないけど、これからはクラウドを扱っている企業に転職したい!
そのために資格を取得しておこう!
というような明確な思いがあるのであればクラウドの資格も有効でしょう。
資格は取っておいて損はありません。
もしクラウドに触れる機会はないけど、将来的にクラウドに携わりたいという人は取っておくのも一つの手です。
まとめ
これからインフラエンジニアで生きていこうという人は、クラウド環境の勉強だけは絶対にしておきましょう。
オンプレミス環境がある日突然無くなるということはさすがに無いとは思われますが、大部分のシステムはクラウドに移管されていくはずです。
クラウドがわからないエンジニアはドンドン取り残されてしまいます。
そして今、クラウドエンジニアは非常に価値のある存在ですので、早いうちにクラウドの知識をつけ経験を積んでおきましょう。