早いもので前の会社に辞表を叩きつけてもう10か月近い月日が経過した。
去年の今頃、あれだけ悩み続け、もやがかかっていた空は、信じられないくらい青々と晴れ渡っている。
悩んでいる時期なんてムダなんだ。
こんな会社もうこれ以上いられない!
と思ったときは、すぐに辞めるべきなんだ!
今になってようやく思えるようになった。
そして、今思えばオレが会社を辞めるキッカケとなったのは、去年のこの時期の社長の一言だった。
良い社長とダメな社長
ワンマンオーナーのオレ様社長
中小企業の社長なんてワンマンでイイというのがオレの持論。
しかもオーナー会社の社長なんてワンマンじゃなきゃダメ。
だって、自分はサラリーマンなんかやりたくない!
人に使われるのなんて向いてない。
という人が会社を興して社長になるんだから、ワンマンになるのも当たり前。
そして中小企業というのは、何より決断にスピードが無いと勝ち残れない。
日本型大企業のように、一つの案件を通すために、担当課長から部長から事業部長からハンコもらう、みたいなスタンプラリーをやっているようじゃ絶対太刀打ちできません。
中小企業は「社長がやるぞ!」と決めたら、その日からプロジェクトが始まるくらいのスピード感で丁度いい。
だからワンマン社長を否定する気はサラサラない。
むしろワンマン社長じゃないと会社は潰れるとくらい思っている。
だけどもだけど・・・前所属先の社長を尊敬することは出来なかった。
ここ数年全く成長しないのに同じことを繰り返す
- 会議はいつもジャイアンリサイタル
- 新しいビジネスのアイデアがない
- 退職者は増え続ける一方
- 常にキャッシュに苦しんでいるのに自分の役員報酬だけは絶対下げない
- 昭和の考えから脱却できない
- 自分だけ良ければいい
そんな無茶苦茶な経営を続ける社長。
長年会社にいればいるほど、成長しない社長に対する拒否反応が出てくるようになってしまい、もう晩年は社長の声が心に響かなくなっていた。
そんなある日の幹部会議の席でこんな発言があった。
会議の議題がちょっとわき道にそれ、クラウドサービスの話に及んだところ、社長から信じられない一言が・・・
「AWSって何?Azureって何て読むの?」
・・・・( 一一)???
ウソだろ?
仮にもITの会社の社長がこのご時世AWSとかAzureの存在を知らないって・・・
誰かウソだと言ってくれwww
それ以外社長がバカボンにしか見えなくなってしまった。
スゲー経営者
社長というのは会社の舵を一手に引き受ける一つの船の運命を握っている存在。
やりがいがある一方、ストレスも半端ない因果な商売だ。
ちょっと上手くいかないと社員からグチを言われ、ちょっと収入がイイと疎まれる。
社長なんてできることならやりたくない!
文句言うならお前やれよ!
そう言いたい気持ちもわかる
社長の苦悩は分かっているつもりだ。
だからこそ社長という存在はスゲー人じゃなきゃ困る。
別にIT系の会社とは言え、プログラムができる必要はない。
アルゴリズムとかプロトコルとか知っている必要はない。
でもさすがに時代のトレンドくらいは押さえてないと話にならない。
IT系のインフラエンジニアを多数抱えている会社の社長であれば、クラウドサービスの実態と今後の展望くらいは考えておかないとダメでしょ。
そこからどうやって今後のビジネスにつなげていくか?
これから社内の教育体制をどうやっていくか?
10年後どうやって生き残っていくか?
そんな会話もできないようじゃ、そんな会社にいたいとは思えない。
社長ってやっぱりスゲーな。
この人やっぱ半端ないな。
と思える人じゃないとついていけない。
社長オーラがガンガンの人でもいい。
逆に社長オーラ一切ないって人でもいい。
要所要所でうちの社長はやっぱスゲーな。
って思わせてくれないと社員は身をゆだねられない。
あなたが操舵する船に行き先をゆだねることは出来ないのよ。
IT系のエンジニアは、日々進化する技術に取り残されてはイケない
日々勉強を欠かすことは出来ない。
成長し続けなければならない。
日々勉強を欠かさず、成長し続けようとする社長の姿を見るとこの人についていこうって気になれるんじゃないだろうか。