社員定着率97%!
社員定着率とか離職率の低さを売りにする会社は数多くありますが、離職率の高い会社はダメな会社なのでしょうか?
実はブラック企業だから社員がみんな辞めてしまうのでしょうか?
筆者が以前勤めていた会社は、とにかく離職率が高かった。
社員数は200人程度でしたが、入社した社員のIDは700番くらいになっていた。
つまりは、700人入社して500人辞めてしまった会社ということ。
3人に2人辞めてしまうような会社はブラック企業なんでしょうか?
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離職率の高い会社
離職率の高い会社はブラックなのか?
3人に2人辞めてしまう会社は、果たしてブラック企業だったのでしょうか?
この会社の実情はこんな感じです。
- 平均年収は330万円程度
- 平均残業時間15時間程度
- 社会保険完備
- 各種福利厚生あり
- 各種社内イベントあり
- 資格補助制度あり
- 賞与なし
利益率の高い会社ではなかったため年収はそこまで高くはありませんでしたが、ある程度の経験を積んだマネージャークラスは年収500万円以上となっています。
ただ賞与がないというのは最大のネックだったのかもしれません。
もう一点は有給休暇の制度。
他の会社に比べ有給休暇が取り難い文化になっていることも社員には喜ばれなかった点かもしれません。
ですが、総合的に見て見るといわゆるブラック企業ではありません。
社長が傲慢でワンマンだし、面倒くさいルールなどもありましたが、決して法令違反を繰り返すようなブラック企業ではない。
でも、累計500人もの社員が辞めてしまったのも事実です。
なぜ社員は辞めてしまうのか?
多い年には年間40人近い社員が辞める会社。
でも決してブラック企業ではない。
なのになぜ社員は会社を辞めてしまうのか?
会社を辞めてしまう理由は数多くありますが、IT系の客先常駐型の会社の場合若い社員が退職してしまうのは必然と考えるしかないんです。
IT系の客先常駐型の会社は、若い人材を確保するのは相当大変です。
ただでさえ売り手市場の中、IT業界は深刻な人材難。
名の知れた有名企業でも人材難の状況ですから、どうしても優秀な若い人材は有名企業に流れてしまいます。
そこで、IT系の客先常駐型の会社は、若い人材を確保するために業界未経験の人材に手を出すしかありません。
未経験者を青田刈りして、自社で育成して大手SIerに常駐させる。
IT業界未経験で入社した人たちの多くは、本気でITがやりたくて入ってきた社員ではありません。
未経験でも研修してくれるのならいいかな?なんて軽い気持ちで業界に入ってきてしまうので、入社後しばらくすると値を上げて他業種に舞い戻ってしまいます。
逆に、未経験で入社してきてバリバリと頭角を現す社員もいます。
IT業界で水を得た魚のように生き生きと活躍していく。
だけど、そんな有望な社員は、いずれ客先常駐型タイプの会社の働き方や待遇に疑問を感じるようになります。
客先常駐型の会社はどうしても収入面でも優遇できないし、技術的にも一歩下がったポジションの仕事になってしまう。
で、結局有望な社員も見切りをつけて他の会社に転職してしまう。
やる気のない社員は他の業界へ、やる気のある人材は同業他社へ。
結局残るのはやる気がある訳でもない、とはいえ転職するのは面倒くさいという中途半端な社員だけになるのです。
離職率の低い会社がいい会社なのか?
果たして離職率の低い会社がいい会社なのでしょうか?
確かに辞めたくても転職できない会社って多いのかもしれません。 https://t.co/4HcbtPAR4P
— ピカタロウ@副業システムエンジニア (@piccataro) 2018年11月5日
人が辞めない会社だからいい会社という訳ではありません。
全く人が辞めない会社って、ただ新陳代謝が上手くいってないだけなのかもしれません。
とはいえ、入社した社員の半分以上が辞めてしまう会社というのは、やはりどこかに欠陥があると考えるべきでしょう。
社員がこの会社にいたい!と思うのは、こんな条件がそろった会社です。
- 将来性がある
- 社長に人望がある
- 収入が良い
- 成長力がある
- 働きやすい
- 社員ファーストだ
- 業界自体が伸びている
- 残業も少ない
- 子育て環境も揃っている
これらすべてを兼ね備えている中小企業は少ないというか、中小にこれを求める方が無理があります。
中小には中小にしかない魅力を打ち出すことが出来れば人が辞めずらい会社になるはずです。
転職の満足度は年収だけじゃなくて総合的なモノってこと。 https://t.co/dvOpOoQYj9
— ピカタロウ@副業システムエンジニア (@piccataro) 2018年11月5日
大きな会社じゃなくても、年収がそれほど上がらなくても転職に満足度を感じている人は数多くいるのです。
離職率が低いから良い会社というものではありません。
中小でも自分がこの会社に居続けたい!
この会社のために役に立ちたい!
この社長のために頑張りたい!
この仲間と生きていきたい!
そう思える場所を探すことが転職を成功させる秘訣かもしれません。
そんな会社を探すのって簡単ではありません。
ですが、ただネームバリューとか年収で転職先を決めてしまうと、一生働ける会社にはたどり着けないことは間違いないでしょう。
エージェントと話し合い、面接を繰り返し、長く働ける安住の地をじっくりと探し出してみて下さい。
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