日本のシステムエンジニアは残業ばかりというイメージがあるかもしれませんが、働き方改革も進みかなり改善されています。
大手企業を中心に各社残業抑制に取り組んでいますので、月30時間を超える残業が慢性的になるところは珍しくなってます。
でも・・・
やっぱりシステムエンジニアに残業はつきもの。
ある時、いきなりドーンと稼働時間が増えてしまうのは残念ながら職業柄避けられません。
でも、中には明らかに無駄な残業時間もあるんです。
なんで無駄な残業時間はいつまで経っても無くならないのでしょうか?
システムエンジニアの残業の仕組みと日本の労働生産性
なぜ無駄な残業は無くならないのか?
なぜ無駄な残業は働き方改革が進んでも無くならないのか?
業務量が多いから・・・まぁその通り。
大規模なプロジェクトで納期が迫っているから・・・まぁそれもある。
無茶な案件を受注してるから・・・まぁそれも確かに。
でもそれより何より規制が厳しくなり過ぎてるからなんです。
今大企業で最も重大なセキュリティインシデント(情報セキュリティの自己)は、個人情報の漏洩と機密情報の漏洩です。
かつてベネッセコーポレーションの情報漏洩や日本年金機構の情報漏洩など、大規模で企業に深刻なダメージを与える事件が発生しました。
そんな事件が起きるたびに、政府は規制を強化し、企業は社内規定を厳しくします。
そうなるとどうなるのか?
最新鋭のIT業界の仕事が、ドンドン劣化していってしまうのです。
もうすぐ平成も終わるというこの時代に、まるで昭和の仕事のような業務環境を強いられる。
それが今の日本のシステムエンジニアの実情なのです。
例えば、大容量のデータをやり取りする時、どうしますか?
今の時代通信回線が広くなり早くなっていますので、どこかのファイルサーバなどに配置すればイイだけの話です。
ですが、システムエンジニアたちはファイルサーバに配置することすら許されない環境があるんです。
クローズドで構築された開発環境とか、機密情報満載のデータベースに触れるためには、生体認証で二重三重にガチガチに保護された空間に入り、これまた生体認証しなきゃ使えないUSBメモリに入れてファイルをやり取りするんです。
しかもそのUSBを借りるためには管理者の承認を受けてハンコを押してもらってようやく使える。
だから数GB単位のファイルをやり取りするとなると、それだけで半日潰れたりしてしまうのです。
そんな一昔前の仕事のやり方をしないとセキュリティが守れない。
ガチガチの規制がシステムエンジニアの仕事を遅延させているんです。
日本の労働生産性は上がらない
だから日本の生産性なんて上がらない。
一人当たりの日本の労働生産性は2016年時点で21位となっています。
これが高いのか?低いのか?は評価が分かれますが、これから先労働生産性が上がることは無いでしょう。
だって日本はちょっと何かあるとすぐに規制でガチガチにしちゃうんだから。
パチンコ業界なんてその典型ですね。
射幸心をあおる、ギャンブル依存症を無くすという名目で規制はドンドン進み、業界全体の売り上げは縮小し、今や見る影もないほど廃れてしまってます。
消費者金融だって同じ事。
最近規制が強くなっているのはあおり運転ですよね。
あおり運転の規制が高まれば、さらに若者の車離れは進むでしょうし、様々な業界に影響がでてくる。
でも、もちろんそんな中で儲かる業界もある。
ドラレコとか売ってる業界ですな。
そんな業界はどことくっついているのか??
と考えると規制が強まるというのはまぁそういうことなんでしょう。
規制強化は悪いことではありません。
ですが、過度な規制強化が進むような風潮になればなるほど日本の労働生産性は下がり続けるだけ。
なのでシステムエンジニアの残業なんていつまで経っても無くならないということです。