社員数10人以下のIT企業って実は結構あるものです。
スタートアップの会社。
少数精鋭の会社。
普通に社員が増えない会社。
実際に社員数10人以下の会社に面接に行ってきましたので、10人以下の会社が転職先に適しているのかどうか?考察してみます。
10人以下のIT企業
システム開発会社
社員数8名のシステム開発会社がインフラエンジニアを募集していたため、試しに面接に行ってみました。
この会社はZ社としておきます。
Z社はHPを見る限り、それほど大きな会社じゃないのはわかりましたが、まさか社員数8名とは・・・
面接するまで社員数まではわからなかったですね。
Z社は、大手の求人広告を手掛けているシステムの開発を請け負っているらしく、インフラの運用と保守をメインで担当する社員が足りなくて求人を出していたんだそうです。
Z社は小さな会社にも関わらず、社歴は20年以上でオフィスは東京都中央区の立派なビルに構えている。
てことは、そこそこ業績がいいんじゃね?
と思ったところまさにその通りで、ここ数年、大規模案件を受注できた影響で、売り上げは急成長中なんだそうです。
5年後には年商20億円を目指すとかなり大きな風呂敷を広げていました。
求人広告に掲載されていた年収は、希望の金額とは若干開きがあったのですが、面接をしてくれた方が決裁者らしく、年収に関しては希望金額に近づけるよう配慮してくれるとのこと。
人数が少ないため、いろんなことを任されるけどその分やりがいもあるし、働きやすい、とアピールをいただきました。
でもなぁ・・・
結局、Z社さんには丁重にお断りさせていただきました。
その理由は後ほど。
運用メインの人材サービス会社
運用メインの人材サービス会社、こちらはU社とさせていただきます。
U社の社員数は、なんとわずか5名。
社長さんを含めて6名と、かなりこじんまりとした会社です。
U社は、数年前に社員数300人規模の会社と業務提携を結んだそうで、形としてはその会社の子会社。
だから仮にU社が倒産しても親会社に吸収されるから安心してほしい!
と、逆に不安になるお言葉をいただきました。
U社は独自の福利厚生が売りのようで、5人いる社員は全員10年以上会社を辞めずに残ってくれてるんだとか。
U社は設計構築といった案件は受注せず、運用・保守一本で勝負するというスタンス。
運用・保守は単金は低いけど、その分安定している。
エンジニアが長く働ける環境を作ることで、より案件に食い込み、信頼できる人材を育成したいという方針なんだそうです。
いろいろと社長さんの熱いお話をお聞きしたのですが・・・
U社さんは面接の場でご辞退させていただきました。
その理由は後ほど。
10人以下の会社を断った理由
まず前述のZ社。
こちらは確かに売り上げも伸びているし、上手くいけば20億円規模の会社になるかもしれない。
ですが、売り上げの柱が一本しかない。
今受注している案件を失注したり、次期のシステムが取れなかったりしたら柱がなくなり尻すぼみ。
Z社で働いているエンジニアさんともお話させていただきましたが、知識は偏っているし、新たな技術を習得しようという気持ちがあまり見えてこない。
Z社では管理職よりも技術職をやってほしいという要望もあり、ちょっと自分の経歴とはアンマッチ感が否めなかった。
何よりも辞退した本音としては、将来性の大きな不安点。
ここを解消してくれる話は面接では聞くことはできませんでした。
一方のU社は、ハッキリ言って論外。
会社の設立は2000年とお聞きしたので、18年以上も経っているのに社員数5名って。。
社員数を伸ばす努力も感じられないし、売り上げを伸ばす気概も社長さんからは感じられなかった。
とにかく今いる社員だけを守る!という思いは伝わってきたんですが、申し訳ないがこんな不安定な船に自分の未来を預けることはできませんでした。
結論
社員数10人以下の会社への転職は、40代以降のオッサンの場合選択肢から除外すべきでしょう。
ただ、こちらでも書きましたがスタートアップの恩恵を授かりたいのであれば社員数が少なくてもアリです。
もちろん一気に年収を押し上げることもできますが、リスクが高いということは認識しておくべきですけどね。
これからの時代、IT業界は益々人材難になってくるのは目に見えています。
そんな時代ですから、人を確保できないような会社は、売り上げ確保に相当苦しむはずです。
よほど凄い技術、よほど凄いアイデア、よほど凄い財産、よほど凄い人脈。
これらが揃っているスタートアップ企業ならまだしも、10数年経過して社員数が10人もいかないような会社は、無理して選択肢に含める必要はありません。
転職先を選ぶときは、条件をしっかりとエージェントに伝えて、余計な時間を使わないようにしておくべきですね。