インフラエンジニアって何だかご存知ですか?
インフラと言っても電気とかガスとか水道とかの生活基盤を支えるインフラではなく、インフラエンジニアというのは、システムの基盤を支える技術者のことを指しています。
そんなインフラエンジニアの仕事内容や詳細を現役インフラエンジニアのピカタロウが詳しく解説してみます。
目次
インフラエンジニアとは?
インフラエンジニアという呼び方
まずインフラエンジニアという呼称ですが、この呼び方が一般的になったのはおそらくここ数年の話なんじゃないですかね?
実際私ピカタロウ自身、このインフラエンジニアの仕事を20年近くやっていますが、昔からインフラエンジニアと呼ばれていたわけではありません。
一昔前はインフラエンジニアのコトを、ネットワークエンジニアとかサーバエンジニアと呼んでいましたが、それらを総合して近年ではインフラエンジニアと呼ぶようになったようです。
ピカタロウ
新垣結衣さんと星野源さんの恋ダンスで話題になったドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」の中で「クソッ インフラエンジニアめ」というセリフがありましたが、なかなか一般の人には伝わらなかったんじゃないかな?と思うんですが、このドラマのおかげでインフラエンジニアという仕事が認識されたのは良かったのかな?
インフラエンジニアの仕事
インフラエンジニアの仕事は、C言語とかJAVAとかPythonとかのプログラミング言語を書いてプログラムを作る仕事ではありません。
それらのプログラムを動かすための基盤を作ったり管理したりするのがインフラエンジニアのお仕事です。
例えばスマホやパソコンで情報を連携したり、ノートを保存したりすることができるEvernoteというツールがありますが、こちらはJavaというプログラミング言語で作られているようです。
このツールを利用するためには、スマホのアプリかパソコンなどのインターネットブラウザが必要になりますが、そのスマホアプリやブラウザで動くためのシステムはプログラマがプログラミングをして作成します。
プログラミングして作られたプログラムはどこに置けばいいのか?
作成されたプログラムはサーバと呼ばれる大型の高性能コンピュータに置かれます。
そのプログラムが配置されるサーバを作ったり管理するのがインフラエンジニアのお仕事。
さらにそのサーバにアクセスするためには、インターネットなどからたどり着かなければイケませんので、そのためにネットワークの設定などもインフラエンジニアの仕事です。
他にもログイン情報やIDを管理するためのデータベースが必要になりますので、データベースも作らなければイケません。
それもインフラエンジニアの仕事。
それ以外にも定期的にデータベースに書かれた情報をバックアップしたり、不正なアクセスを受けないようなセキュリティの設計をしたり、システムの負荷が高まった時に処置をしたり、システムが破損した時復旧させる、こんなのもインフラエンジニアの仕事なのです。
システムを動かすための基盤を支えるのがインフラエンジニアだと思ってください。
ピカタロウ
インフラの仕事ってン十年やってますが未だに知らないことばかり。
ホント奥が深くて意外といろんな役目があるんです。
インフラエンジニアの種類
インフラエンジニアと言っても前述したようにサーバエンジニア、ネットワークエンジニア、データベースエンジニアなど得意分野によっていくつかの種類に分かれます。
その特徴を見ていきましょう。
サーバエンジニア
サーバエンジニアは、サーバ構築や運用が得意なインフラエンジニアです。
システムで利用されるサーバのOSには、いくつかの種類があります。
WindowsServer、Linux、Solaris、HP-UX、FreeBSD、AIXなどなど。
そのサーバOSを駆使していろんな用途のサーバを作るのがサーバエンジニアのお仕事です。
ホームページだとかブログなどを運営するためのWEBサーバ。
メールを転送したり受信したりするためのMailサーバ。
会社などの組織のパソコンから、インターネットに接続するためのProxyサーバ。
その他にも銀行のATMからの入出金・振り込みなどを処理するシステムや、飛行機などのチケットを予約するためのシステムなど、必ずその先にサーバコンピュータがあると思って間違いありません。
そんなシステムを処理するための箱を作り、その箱を管理しているのがサーバエンジニア。
ネットワークエンジニア
ネットワークエンジニアは、コンピュータやスマホ、サーバなどをつなぐコンピュータネットワークの専門家です。
今のご時世インターネットが通じなければスマホもパソコンもただの箱です。
つまりネットワークが繋がらないことには、どんな有益なサービスも利用することができないのです。
それだけ重要な役割を担っているんですが、縁の下の力持ち的な役割になるため地味な存在であることも事実なんですね。
ネットワークと言っても大きく分類するとインターネットなど広い範囲で繋がるWANと呼ばれる技術と、会社内とか家庭内のパソコンやスマホを繋げるLANと呼ばれる技術が存在します。
近年ではLANも無線で利用するWifiが当たり前になっていますが、その当たり前にネットワークが使えるのもネットワークエンジニアが頑張っているからなんです。
データベースエンジニア
データベースエンジニアは、その名の通りデータベースを専門に扱う人たちです。
データベースは、特殊なジャンルのスキルが必要になります。
サーバの知識はもちろん、SQLと呼ばれるデータベースを扱う言語や、バックアップ、データ転送、データ同期などデータベースに特化した専門の知識が必須の仕事です。
データベースは、各システムにとって最も重要なキーとなるシステムなんです。
顧客情報などがビッシリと保存されるデータベースや、社内の経理・会計といった重要な基幹情報が保存されているデータベースは会社にとって宝で巣。
さらに近年ではビッグデータ、データウェアハウス、データレイクといったキーワードが話題になっていますが、大量に蓄積されたデータをどのように活用するか?が企業にとって貴重なビジネスチャンスとなっています。
そのため、データベースこそ絶対に無くせない情報で、絶対に欠かせないシステムです。
だからデータベースを取り扱うデータベースエンジニアは、企業にとって貴重な存在となります。
現時点でもデータベースエンジニアの値段は高騰していますので、データベースの専門家の需要が下がることはまずないでしょう。
セキュリティエンジニア
セキュリティは、もはやシステムにとって欠かせないキーワードです。
セキュリティ事故は、企業にとって運営すら危ぶまれるほどの大惨事を巻き起こす可能性があります。
そのため、大企業に限らず中小企業でもセキュリティ対策は、万全にしておく必要があるのです。
セキュリティ対策が不十分な脆弱なシステムを作ってリリースしてしまうと、個人情報の流出や機密情報の漏洩という大事故を引き起こしてしまいます。
それにより企業価値を大きく下げてしまった会社も少なくありません。
そのため、近年各企業のセキュリティ意識は特に高まり対策が必須になっています。
大手企業では専門のセキュリティチームを導入するケースも多くなっています。
実際、官公庁ではインフラエンジニアのほかにセキュリティの専門チームが常駐し、万全のセキュリティ対策を取っているほどです。
これから先インフラエンジニアのにとって、間違いなくセキュリティ知識は必須になっていきます。
セキュリティ専門のエンジニアは、今後増えていくのは時代の流れなんでしょうね。
フルスタックエンジニア
中にはサーバも得意、ネットワークも得意、データベースも得意、セキュリティは当然、クラウドも得意、それでいてプログラミングもできる。
なんていうなんでもできるフルスタックエンジニアと呼ばれる人もいます。
フルスタックで何でもできるエンジニアは、その人一人いればなんでもこなしてくれるので本当に便利なスーパーマンです。
とはいえ、すべての技術を満遍なく網羅するって並大抵ではありません。
なのでフルスタックエンジニアと呼ばれる人の多くは、PCオタクの人付き合いが苦手なエンジニアだったりします。
フルスタックエンジニアと呼ばれるためには、日々新しい情報を収集したり、常にパソコンをいじっているような人じゃないとなれません。
好きが高じて業界に入った人じゃないと、そこまでの域には達しないんですね。
ピカタロウ
今までいろんなエンジニアを見てきましたが、真の意味でフルスタックエンジニアと言えるのはせいぜい2人かな。
その他の人たちはフルスタックという名の器用貧乏。
だからフルスタックエンジニアになろうと思ってはイケません。
そう思うと大抵どれもが中途半端で終わってしまいますので。
フルスタックエンジニアと呼ばれる人は、いつの間にか周りからそう呼ばれている。
そんな人たちこそがフルスタックエンジニアです。
インフラエンジニアになるには?
インフラエンジニアは、誰でもなれます。
就・転職するならITエンジニアしかない理由は誰でもなれるからです大学が文系でも、高卒・中卒でも、パソコンが苦手でも、フリーターでも、元自衛隊でも、肉体労働をしている人でも、誰でもなれる職業です。
ピカタロウ
実際、私の周りに中卒とか、元自衛隊とか、元トラック運転手のインフラエンジニアなんてゴロゴロいますよ。
インフラエンジニアは、業界未経験者にとってはプログラマよりも多少ハードルが低くなっています。
プログラムってとっつきにくいけど、サーバなんてパソコンの延長だし、ネットワークなんて家のWifiルータ設定しているし。
と考えれば参入障壁はそれほど高くないのがわかるはずです。
とはいえ、やはりインフラ業界で長くやっていくためには基礎的な専門知識は欠かせません。
そのためにも、専門のスクールで基礎知識を身につけ、出来れば資格を取得してから業界に入ることを強く推奨しています。
インフラエンジニアは、これから先さらに需要が高まる仕事です。
今の仕事に満足していないのであれば、未経験から参入できるインフラエンジニアの道を目指しましょう。
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