今年50歳になる女性が資格取得の勉強を始めたんだそうです。
旦那の収入が低く、家のローンも払えないどころか、公共料金すら止まってしまうような惨状。
このままじゃせっかく建てた家も手放さなければならない。
そんな状況に危機感を覚え、一念発起して資格の勉強をして家計を支えようとしているんだとか。
彼女が取得を目指している資格は日商簿記検定二級。
家計のために頑張ろうとしている彼女の姿はとても素晴らしいとは思うのですが・・・・
ハッキリ言って50歳になってから資格取得したところで手遅れですよ。
しかも簿記二級って・・・
資格は若いうちに取っておく、もしくは50歳過ぎて資格を取るのなら、簡単な資格では意味ありません。
資格を取得する年齢
資格によって取得する旬の時期がある
前述した彼女は簿記二級の資格を取って、おそらく知人などに紹介された会社で経理の仕事でもしようとしているのでしょう。
でもね、簿記二級って高校生でも取得しちゃう資格なんですよ。
18歳とか20代前半で簿記二級の資格を取得した人が、仮に50歳まで経理畑で働いたら、もうすでに経験は30年近くになっています。
簿記二級程度の資格は、経理の基礎及びちょっとした応用を身に着ける程度の資格です。
簿記二級を取得しているからと言って、まったく経理経験のない50歳女性が重宝されるようなブランド力はないんです。
もし、彼女がホンキで50歳を超えて資格を活かして活動したいのなら、簿記レベルの資格ではなく、税理士や公認会計士の資格を取得すべきなんです。
50歳の人が英語の仕事に就くために英検二級を取って仕事ができますか?
資格には年齢に応じた旬のようなものがあり、その旬を逃した資格を取得しても実務に活かせることはまずないと考えて下さい。
若いうちに資格を取るメリット
50歳になって資格を取得しようと頑張っている姿は素晴らしいですし、それを否定するつもりもありません。
ただ、彼女が勉強している姿を横目で見ると、明らかに簿記二級レベルでも大苦戦しているように見受けられます。
そもそも、50歳にもなってしまうと資格の取得率はガクンと下がってしまうのです。
これは2018年の社会保険労務士試験の年齢別合格者の割合のグラフです。
ご覧の通り合格率が高いのは30代から40代、50歳を過ぎると合格率はガクンと下がり、50代以上の合格率の割合は全体の30%程度まで落ち込んでしまいます。
人口的には50代以上の方が多いはずなのに、資格試験の合格率は50歳以降の方が低くなってしまう。
これにはいろんな理由があるでしょう。
- 資格を取る気力がない
- 記憶力が低下している
- 勉強に集中できない
- 本気で取り組んでいない
- 人生半分諦めている
- モチベーションを維持できない
- 仕事が多忙
50歳にもなってしまうと人生も折り返しを過ぎ、半ばあきらめの境地になってきます。
科学的に根拠はないのかもしれませんが、記憶力も低下していきますし、勉強にも集中できず、モチベーションを維持することが非常に難しい年齢に入ってきます。
40代後半に入ってから難関資格に合格するということはかなり困難だということなのです。
資格は絶対に若いうちに取っておいた方がイイんです。
若い頃は夢もあり未来もありますので、モチベーションを上げる要素は山ほどあります。
記憶力も衰えてませんし、体力もあるから仕事と併用して資格の勉強をすることも苦ではありません。
若い頃であれば異業種への転換も容易に出来ますし、サイドビジネスとして活動することも出来るでしょう。
50歳になってから資格でなんとかしよう!という考えでは、正直遅すぎるのです。
50歳過ぎても活用できる資格は?
とはいえ、人生80年どころか90年、100年の時代。
50歳なんてまだまだ若手です。
本気で資格を活かして生きていきたいのであれば、簿記二級レベルの資格ではハッキリ言って挑戦する価値がありません。
前述したとおり簿記二級程度なら高校生でも取ってくる資格。
50歳を超えた人が狙うような資格ではありません。
50歳を超えている人は、誰もが驚くような国家資格に焦点を絞るべきでしょう。
資格には難易度によって取得までに係る時間の目安がありますので、自分がかけられる時間に応じた資格を狙うべきです。
- 行政書士
- 社会保険労務士
- 中小企業診断士
- ファイナンシャルプランニング検定1級
- 司法書士
- 税理士
- 公認会計士
50歳を過ぎてしまったら後戻りすることは難しくなります。
ですので、後悔しないような資格選びをして欲しいです。
自分が資格取得にかけてもイイ時間を絞り込むことができたら、あとはひたすら勉強に没頭するのみです。
国家資格は無双ですから、資格を取って本気で活動すればまだまだ人生立て直せるはずです。