システムエンジニアにも様々なタイプがありますが、おそらく最も多いのは派遣・SES・請負などで客先に常駐するパターンのエンジニアだと思われます。
そんな客先の常駐するスタイルのエンジニアの上限年収はどの程度なのか?
派遣、SESで働くスタイルのシステムエンジニアの転職事情をご紹介します。
客先常駐型のエンジニアで、近々転職を考えている方の参考になれば幸いです。
目次
客先常駐型正社員エンジニアの年収
客先常駐型エンジニアの単金相場
まず客先常駐型エンジニアの単金相場から見ていきましょう。
ここで言う単金とは、エンジニアを受け入れる会社が所属先の会社と契約する金額です。
この単金は、当然ですが契約するエンジニアのスキルや経験によって大きく差がでます。
経験年数別に分類するとこのくらいの金額になります。
- 新卒・未経験者 35~45万円程度
- 1~4年経験 45~55万円程度
- 5~10年経験 55~70万円程度
- 10年以上経験 75~100万円程度
どのようなスキルを経験したかでも金額は大きく差が出ますが、経験値が5年を超えたころから一気に単金は上がり、10年を超えると高い人なら100万円を超える金額で契約できる人もいます。
とはいえ、客先常駐型のエンジニアの場合、単金が天井を超えて上がるということはまずありません。
エンジニアを受け入れる側の会社は、必ず利益を上げる必要があります。
エンジニアの単金を上げれば上げるほど利益は圧迫されるのは当たり前ですので、受け入れる側もよほどのことがない限りある程度の上限を設けます。
そのため、10年以上の上級エンジニアでもある程度の金額で単金は頭打ちになるケースが多いのです。
その金額は、85万円前後というのが一般的です。
スキル別上級エンジニアの単金
ここでスキル別上級エンジニアの単金例をご紹介してみます。
※全員経験値は15年前後とお考え下さい。
- OracleGold保持のDBA 月額80万円
- OraclePlatinum保持のDBA 月額90万円
- AWS経験豊富なインフラエンジニア 月額85万円
- JAVA開発上級エンジニア 月額90万円
- ERPコンサルタント 月額90万円
- ネットワークエンジニアCCNP 月額80万円
- ネットワークエンジニアCCIE 月額90万円
- AI開発エンジニア 月額85万円
ご覧いただければわかりますが、経験値に加えて高度な資格を保持していると単金もかなりアップします。
とはいえ、よほどのことがない限り月額の単金が100万円を超えることはそうそうありません。
そのため多くの客先常駐型のエンジニアは、月額85万円程度に落ち着いてくるのです。
常駐型エンジニアの正社員の給料
15年以上の経験値があるエンジニアの単金相場を85万円とします。
月額85万円稼ぐエンジニアが正社員として働く場合いくらもらえるのか?
ピカタロウ
エンジニアへの還元率(リターン)が大きいという評判の会社で単金85万円の場合年収いくらもらえるのか?
実際に聞いてみました。
その金額は年収700万円でした。
月額85万円ということは、年間で1,020万円の売り上げを上げることになりますよね。
それでも年収の上限は700万円が限界なのです。
エンジニアへのリターンが大きいという会社でようやくこの金額ですので、他の会社ならもっと下がるでしょう。
「オレ、1千万円も稼いでるのになんで700万円になっちゃうんだよ!」
と思っても仕方ありません。
派遣・SES系の会社が生きていくためには、最低でもこのくらいは会社が抜かないと利益が出ないのです。
正社員にはいろんな費用がかかります。
- 社会保険料
- 事務所費用
- 営業費用
- 広告費
- 事務費用
さらに退職金の積み立てをしているような会社ならさらにもっと引かないと会社経営が成り立ちません。
ピカタロウ
ちなみに上述のエンジニアへのリターンが大きい会社は、退職金制度そのものがありませんでした。
エンジニアの単金が85万円程度で頭打ち、つまりSES系エンジニアの給料は正社員の場合700万円あたりが限界値ということです。
年収の壁を超えるためには?
年収の壁を超えたいのならどうすればいいのか?
方法はいくつかあります。
- 利益率の高い企業に転職する
- スキルアップする
- フリーランスエンジニアに転向する
1.利益率の高い企業
まず利益率の高い会社、つまり自社でソフトウェアやサービスを提供している会社に転職すれば、年収増が期待できます。
とはいえずっと派遣・SESで生きてきて、この働き方の方が気楽だという人には、ちょっとハードルが高いかもしれません。
また自社でソフトウェアやサービスを提供している会社は、その製品が落ち込んでしまったら会社自体が傾くリスクも考える必要がありますね。
2.スキルアップ
スキルアップが一番の近道でしょう。
かなり難しい資格を取得するとか、英語力を引き上げるとか、高度な専門技術を身に着けるとかですね。
契約金額が120万円を超えるような高度な技術者であれば、当然年収も限界を超えてきます。
3.フリーランスエンジニア
フリーランスエンジニアという手もありますね。
フリーランスエンジニアの場合は、正社員を採用する時のような経費がありませんので、所属会社から抜かれる割合が少なく高単価での契約が期待できます。
例えば所属会社が90万円で案件を受注し、フリーランスに80万円以上で流すということもありますので、正社員よりも高収入が期待できます。
ただフリーランスの場合、正社員時代の1.5倍程度稼がないとうまみがありませんので、フリーになる時は十分検討した方がいいでしょう。
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