日本の新型コロナウイルスの感染者数は、2020年4月2日現在も増え続けています。
この事象を受けて、すでに多くの企業でテレワークが導入されていますが、中にはテレワークを採用できない事業があるのも事実です。
こちらでは、IT業界の2020年4月時点でのテレワーク事情をレポートしてみます。
統計的な数値ではなく、あくまでも個人的に情報を集めたデータですので、その点はご容赦ください。
目次
IT業界のテレワーク事情
大手SIer
大手SIerは、ほぼ完全にテレワーク導入が済んでいる状況のようです。
- 物理的なパソコンからシンクライアントへの移行が完了している
- 東京オリンピックに向けてテレワークの準備を進めていた
大手は、コロナウイルスの影響でテレワークを推進していたわけではなく、東京オリンピック・働き方改革に向けてすでに着々と準備を進めていたんですね。
ですので、コロナウイルスがその速度を速めただけで、大手企業の社員の多くはすでにテレワークでの業務をしています。
ですが、テレワークが出来ない事業があるのも事実です。
- セキュリティルームでの作業
- 開発環境での作業
- データセンターでの作業
- 物理デバイスへの作業
1.セキュリティルームでの作業
個人情報を含むデータベースへの接続などの作業は、一部の作業者のみアクセスが許可されたセキュリティルームに作業端末が設置されていたりします。
そのような作業がメインのプロジェクトは、出社しなければ仕事になりませんのでテレワークは困難になっています。
2.開発環境での作業
プログラム開発者が使用するビルド端末と呼ばれる環境もリモートでは操作ができません。
ですが、この環境はリモート環境への移行が進んでいるケースも多く、中にはテレワークですべて対応可能になっているプロジェクトもあるようです。
3.データセンターでの作業
データセンターでしかできない物理的作業はリモートでは対応できません。
ただ、データセンターでの作業はそこまで頻繁に発生するわけではありませんので、メインの仕事はテレワークという方は多いようです。
4.物理デバイスへの作業
いわゆる組み込み系と呼ばれる開発業務は、物理デバイスが不可欠です。
このようなプロジェクトは、さすがにテレワークじゃ仕事にならないというのが現実のようです。
中小企業のテレワーク状況
中小企業のテレワーク状況は、現時点ではあまり進んでいないというのが現実のようです。
中小企業がテレワークを導入するためには、技術的・資金的・体力的に大きな負担がありますので、いきなりテレワークと言われてもなかなか難しいのは仕方ないところです。
それでも今はテレワーク導入を推進しなければイケない状況ですので、中小企業のご担当者様はこちらの記事をご参照ください。
中小企業向け在宅ワーク(テレワーク)導入方法【現役SEが教える】受託開発・自社開発系企業
受託開発や自社でソフトウェアを開発しているような会社は、まだまだテレワークの導入が進んでいないようです。
大手のようにシンクライアント端末を社員に提供することが困難なため、どうしてもパソコンを持ち帰らせるか?自宅のパソコンを使用してもらうか?の二択になってしまいます。
どちらもリスクが高く、セキュリティ面でも不安があり、労務管理も困難になるため各社二の足を踏んでいる状況なのかもしれません。
SES系企業
逆にSES系企業は、大手がパートナー会社へもテレワークを推奨しているケースが多いため、大手のフォローを受けてテレワークを導入しているケースが多いようです。
作業用パソコンやシンクライアント端末を大手から借り受け、インターネット接続環境だけ自前で用意する形式ですので、中小企業でも導入しやくすくなっています。
ただ、中小企業の場合、労務管理方法の確立が進んでいないケースが多く、社員の管理方法に課題を残しているのも現実です。
まとめ
IT業界は、リモートワークが得意分野の業種ですので、確実にテレワークの導入は進んでいます。
4月に新卒で入社して早々テレワークになる!ということも十分あり得ると思います。
以上、現在のIT業界のテレワーク事情をお伝えしました。
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